
Vol.1 2025 夏
もっと話そう。
わたしたちにできること。



かたちが変わっても、思想は変わらない。
1 9 6 4 年の創業以来、トヨセットはたくさんのオフィス家具をつくってきました。オフィス環境や働き方、働く人々の価値観の変化に応じて、オフィス家具のかたちは少しずつ変わってきましたが、「製品は、簡素にして機能本位であること」というものづくりの考え方は変わりません。
流行に流されず、奇をてらわず、使う人の立場に立って、必要とされる製品を誠実にお届けする。派手さはないけれど安心感があって、気がついたらずっと使っている……。そんな「長く愛される、ふつうのオフィス家具をつくりたい」という思いの積み重ねが、トヨセットのものづくりを支え、技術力と開発力を前に進めてきました。



長く愛されるオフィス家具づくり。それをただ実直に行なってきたトヨセットのものづくりは結果としてロングライフとなり、「サステナブル」が重んじられるこの時代と呼応するようになりました。サステナブルであること。それは未来を考えることです。自動車産業との関わり、メーカーとしての社会的責任、そしてサステナブルなものづくり。
トヨセットの強みであるこの3つの要素をひとつの「かたち」として集約する先に、わたしたちの考える「未来」があるのではないか。トヨセットの新しいブランド= S U S T I N O(サスティノ)は、こうした経緯から生まれました。サステナブルがあたりまえ。S U S T I N Oが、そんな未来の推進力になるように。



サステナブルに特化したブランド=SUSTINO
トヨセットが展開するT O Y O S T E E Lのラインナップのうち、S U S T I N Oはサステナブルに特化した新ブランド。かつてT O Y O S T E E LにはB E L F I N O(ベルフィーノ)というブランドがありました。洗練とシンプルを追究したデザインで建築ブームの時代を映したB E L F I N Oのように、サステナブル時代を映すようなブランドに成長してほしい。
S U S T I N Oというブランド名には、そんな思いが込められています。ブランドのテーマは、「地球の未来にオフィス家具ができること」。自動車由来のリサイクル材の活用、サステナブル素材の活用、C O2の削減をミッションとした、未来にやさしいオフィス家具づくりを実践します。サステナブルがあたりまえの未来を実現するために。
自動車リサイクル素材やサステナブル素材を使用
自動車の生産工程で生じるシートベルトの端材を用いたベルトスツール、使用済み自動車の破砕後に生じるA S R( A u t o m o b i l e S h r e d d e r R e s i d u e )樹脂素材を用いたミーティングチェア、1 0 0 % 繊維廃材由来のリサイクル新素材ボードを天板に用いたテーブル、廃デニム生地を用いたパーティションなど。
S U S T I N Oは自動車由来のリサイクル材や環境に配慮したサステナブル素材を積極的に利用したものづくりを実践しています。


シンプルな商品デザインで環境負荷を低減
S U S T I N Oは、無駄を取り除いたシンプルな商品デザインが特徴です。たとえばテーブルシリーズでは、可能な限り天板デザインを共通化。多様な脚形状に対して同じ天板が組み付けられるモジュール設計を採用しています。
また、パーツを最小限まで減らすことで梱包時の商品サイズを従来商品の5 0 %におさまるよう設計。樹脂パーツを大幅に減らすなど、設計・生産・輸送の全工程において環境への配慮を心がけています。




トヨセットのオフィス家具は、長野県南部に位置するトヨセット駒ヶ根市工場で生産されています。東に中央アルプス、西に中央アルプスを臨む静かな街にある工場です。安定的に質の高いものづくりを行なうため、スタッフは日々その技術を磨いています。


澄んだ空気とおいしい水、豊かな緑に恵まれた駒ヶ根。この場所でしか実現できない丁寧なものづくりのため、この美しい環境を未来につなぐため、トヨセット駒ヶ根工場では周辺道路の清掃やゴミ拾い、草取りといった環境整備活動を定期的に行なっています。


6 0 年以上にわたって培われたトヨセットの板金・溶接技術は、オフィス家具づくりの要です。その技術のさらなる向上と環境負荷の軽減を目的として、トヨセット駒ヶ根市工場では板金・溶接工程ほかさまざまな工程への最新機器の導入を積極的に進めています。


自分たちの仕事のために使うものだから、自分たちできれいにする。その考えのもと、トヨセット駒ヶ根工場では毎日タッフたちが自分たちで工場内の清掃活動を行なっています。丁寧なものづくりを続けるためには、きれいに整頓された静かな環境が必要です。



シンプルこそスタンダード。
トヨセットの考えるロングライフ・デザイン。
6 0 年以上にわたり、トヨセットはさまざまなオフィス家具をつくってきました。中でも多くの方に愛されているのが「クラシックデスク」と呼ばれるシリーズです。
4 0 年以上前の製品が、いまも現役で生産されています。シンプルこそスタンダードであり、究極の洗練。そう信じて、トヨセットはこれからもロングライフ・デザインに取り組んでいきます。